300kmの隔たり
仕事を終え, 工場の構内を歩いていると, 暗い雨の中遅番の従業員の方々が門から続々と入ってくる. タンクから水蒸気が立ち昇り, 煌々したライトがそれを照らしている.
彼女と電話した.
僕は, "遠距離で寂しい?かもしれないが, 今後はもっと頻繁に会いに行くようにするのでとりあえずこのまま続けてみよう"と僕は最大限の希望を込めて言った.
彼女は"逆に君に無理をさせてしまっているんじゃないかと思っていた. 私は東京にいて, 新しい土地で寂しいのは君の方だから..."と彼女は言った. .
実は今朝, 昨夜答えのなかったLINEの返事が返ってきて, 僕は心から安心していた. 遅くなっても返事は必ず返してくれるところは彼女の誠実さだと思う. そのことに僕はなぜか非常に感謝を感じていた.
客観的にみて, 僕らの立場は対等ではなく, 僕の押しがなければ崩れてしまう関係だと思う. それなのになぜ彼女にこだわるのだろうか..
それは, 僕はいま彼女から得られる誠実さに満足しているし, 彼女がその立場を悪用しないことを信じているからだ.
彼女とは建設的な生き方をしていける気がするのだ. そう信じている.
意外と近くに狂気というものは存在している.
5年半前の21歳の時に書いていた日記をここに振り返る. フランスへの留学は辛かった. そして, 焦っていた.
自分のケアをきちんとしていないと, すぐに自分がコントロールできなくなる. 自分と向き合い, 自分の欲することを確かめ, 適度にガスを抜いていく. そう, 自分カウンセリングだ.
自分の故郷とは異なる国で暮らしている外国人というのは, 一種の言語障害者と同じだ, 周りに迷惑ばかりかけている. ただ, ひとつ違うのは, 障害を努力で克服できるということ. だから, 話せる人はみんな努力している. 汗と涙を流しながら. だから, 日本にいる外国人を尊敬しなければならない.
人生というものは, バスケットボールのシュート練習のようなものかもしれない.
ゴールにボールを入れるための, 理想のフォームを追求していくこと. 実際には, フィールド上に自分が生まれ, 最初は何をすれば良いのか分からない. 徐々にボールを持つことを覚え始め, 周りの人に教わりながら, 近くにあるゴールにシュートをねらい始める. 最初は自分のフォームがぐちゃぐちゃなのに気がつかない.やってもやっても全然入らないことに気がついた時, 何がダメなのか初めて考え出す. 参考にするのは, シュートを常に決めている人間だ. 彼の形の美しさ, 冷静さ, 無駄のなさに目を向ければようやく気づくだろう. これは才能でやっているのではない, 努力して自分を保っているのだと.それから, 自分がどうしてきたか振り返って考える. 何を整えれば良いのかを問う. それは, 日々のコンディションに気を配り, 自分の一本一本のフォームに注意を向け, 分析することだ. ただ, 最高のフォームがなんなのかは分からない.実際には, 試行錯誤を繰り返すことによって学べるだろうが, もっと早く習得する方法もある. 先人が"良し"としたフォームをそのまま真似することだ."左手はそえるだけ"である.
meaning of life 2
昨日は頭痛で一歩も家から出られなかった. 今朝は10時間寝て, 若干良くなった気がする.
買い物に向かう途中の田んぼの端に露草の碧い花が咲いているのを見つけた.
田んぼには稲刈り機が入っている.
関宿に13:30に到着. 山菜おこわ定食を食べて, 喫茶アールグレイでまったりする. 時間の流れがゆるやかなのが良い.
家に帰って, ベランダでバードウォッチングするのを思いついた.
Markus Gabrielがいうには, 全宇宙の視点に立てば, 人間一個の存在など誤差に過ぎない. そんな存在の意味など宇宙は全く気にしていない. 宇宙が一つの意味を与えてくれると考えると答えのでない問題となる. しかし逆に個人の立場に立てば, 意味など無数に存在する. 意味の場に立ち現れるもの全てが自分にとっての答えとなる.
今は, 仕事以外の時間, 何をしても良い時間なのだ. 報告義務や期限があるわけでもない. 自己教育が目一杯できる時間である. 好きな場所へ行き, 好きな研究をする. 例えば以下のような活動である.
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ベランダでのバードウォッチング. RaspberryPiでの撮影.
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OpenGLで細胞のCGを作る.
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関宿や伊勢, 伊賀, 尾鷲に行く
こういう自己満足的な活動をやっても良いのだ.
眠れない夜に
窓の外に、コンビナートの煙突が見える
彼女と通話した後、眠れずに外を眺めていた
ここに僕の現実感はあるだろうか?
いや、徐々に生まれつつあるのだ
静かに息をしよう
夢が歩きはじめる
三重に引っ越しました
新社会人として4月のオンライン研修を終え, 神奈川から三重に引っ越した. 配属はGW明け.
東京で働く彼女とは, 当分遠距離が続く. コロナの関係で会いにいくことも当分できないだろうと思うが, 慣れていくしかない.
初めて住む土地. 静かな住宅街のアパートの周りをぶらぶら歩くと, 綺麗な紫色の花. Google Lensで調べると, 菖蒲の花だった.
なるほど, なるほど.
これからは, 花や草, 鉱物, 岩石の名前を覚えて記そうと思った.
自分と世界の繋がりを保ってくれるのは, 自然物と名前の対応なのかもしれないと思った.